3.6 教育資金の一括贈与非課税措置

 平成25年4月1日から令和5年3月31日までの間、祖父母や両親(直系尊属)が子や孫等(受贈者)に対して、教育資金に充てるため一括して金銭を贈与し、当該子や孫等の名義で新たに開設された口座に預入等された場合には、贈与を受ける者1人につき1500万円まで贈与税が非課税となります。

 対象となる教育費用は以下のものになります。
①学校等への支払額
 入学金、授業料、施設整備費、学用品費、修学旅行費、学校給食費(学校に直接払う分)
②学校等以外への支払額(上限500万円)
 教育・スポーツ・文化芸術活動・教養の向上のための活動の月謝及びこれらの指導で使用する物品の購入費(指導者を通じて購入分)

 また、贈与の方法は以下の3つに限定されます。

①信託会社への信託
②銀行等への預貯金の預入
③証券会社等での有価証券の購入
 この適用を受けるためには、金融機関の営業所等を通して「教育資金非課税申告書」を所轄税務署長に提出する必要があります。
 なお、契約期間中に贈与者が死亡した場合には、贈与した金額から今までに実際に支出した金額を控除した金額は相続等により取得したものとして相続税が課されます。ただし、受贈者が次のいずれかに該当する場合は、相続財産になりません。
①23歳未満である場合
②学校等に在学している場合
③教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受けている場合

この記事を書いた人

税理士・中小企業診断士・行政書士 落合和雄
2005 年 3 月 税理士士登録(東京地方税理士会所属)
1987 年 1 月 中小企業診断士登録(東京都中小企業診断士協会所属)
2016 年 1 月 行政書士登録(神奈川県行政書士会所属)
税理士登録以降、相続案件に力を入れ、現在年間約 70 件の相続の相談に応じています。また、中小企業診断士として年間約20件の M&A を含む事業承継の相談に応じています。行政書士としては、遺言書の作成、家族信託の支援も数多く扱っています。
ご依頼者がベストな解決にたどり着けるためのサポートをすることは当然として、関係者みんながハッピーになれる方策を探るように心がけています。

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